山梨と民謡

 

 新県立図書館のコンセプトの一つは賑わいのある空間です。今後「大勢の人」が集う様々なイベントを行う予定です。イベントに花をそえるものとして、民謡があります。信玄公祭りをはじめ様々なイベントで、武田節などを唄い踊ったことがある方は多いと思います。展示の第一弾は「民謡」をテーマに、武田節やよっちゃばれ音頭など新民謡を中心に関連する資料を紹介します。

新民謡と民謡の違い

 民謡が民衆の、労働・儀礼などの集団の場において自然に発生し、伝承されてきた歌謡なのに対し、
新民謡は大正年間(1912~1926)以後に新しく作詞・作曲された民謡調歌謡です。創作民謡ともいいます。

両者とも素朴な生活感情を反映し、地域性が強い曲です。

参考:『広辞苑』・『大辞泉』

 

展示品の紹介

 

ケース1 【踊】 

かいじ国体での武田節の集団演技の写真など、民謡を踊っている様子がわかる資料です。

 『61年かいじ国体集団演技写真集 総集編上』(山梨日日新聞社 1987)ほか

 

ケース2 【創】 

新民謡の代表曲の一つ武田節を作詞した米山愛紫さんに関係する資料です。

『武田節 米山愛紫歌謡集』(甲府ライオンズクラブ 1975)

『こんな人がいた』(東八代広域行政事務組合 2002)ほか

 

ケース3 【蘇】 

武田節のオリジナルの譜面は長らく見つかっていませんでしたが、平成21年、甲府市在

住の民謡師範萩田久子さんが、作曲者の明本京静さんの親族宅で原譜を発見しました。その

譜面を元に録音したCD(『正調武田節』)など関係する資料を萩田さんよりお借りしました。

『2012 武田節全国音楽祭 inやまなし』

 

ケース4 【楽】

CDなどに録音された民謡を聞くことができる資料です。

『甲斐の国 風林火山』(CD キングレコード 2007)

『甲斐武田の民謡』(レコード キングレコード)ほか

 

ケース5 【伝】 

粘土節や馬八節など各地に残る民謡にまつわる伝説です。

『やまなしの民話』(日本ネットワークサービス)

『山梨の伝説』(日本標準 1979)ほか

 

ケース6 【調】

山梨県に残る民謡について調べることができる資料です。

『よっちゃばれ踊りの由来』(浅川庫吉著 私家版 1981)

『山梨の民謡』(手塚洋一著 山梨ふるさと文庫 1987)ほか

 

 ケース外にある資料は貸出できます。

 図書館で所蔵している民謡にまつわる資料のリストの一部は裏面で紹介しています。

 

ご質問などは山梨レファレンスデスクまでおたずねください。